0299367100 お問い合わせ

専務取締役 沼田徹人

常務取締役 沼田

日本の金型産業は、世界的なシェアを誇る一方で、
人材不足や事業継続という課題に直面しています。

コナン精工では、若き経営者兄弟がその課題を引き受け、
次の20年を見据えた金型づくりと経営に挑んでいます。
金型産業のミライを賭けた、
二人の現場と経営のリアルな対話をお届けします。

日本のものづくりを後世に残していきたい。
創業のきっかけは、ものづくりへの情熱と危機感

対談写真

社長である父がコナン精工を創業したきっかけは、「自らの手で、ものづくりをしたい」という思いが一番大きかったと聞いています。

それに加えて、創業のタイミングとなった1980年代後半は、急激な円高によって日本の製造業が次々と生産拠点を海外へ移転していた時代でした。当時、金型メーカーに勤めていた父は、地元の超大手企業までもが事業所を閉鎖し、海外へ向かう流れを目の当たりにして、「このままでは日本のものづくり文化そのものが失われてしまうのではないか」という強い危機感を抱いたそうです。

幼い頃からものづくりが好きだった父の「ものづくりをこの国に残したい」という想いと、「自らの力で挑戦したい」という情熱が重なって、コナン精工は創業しました。

一貫した対応が生み出す信頼と価値

コナン精工のメイン事業は、金型の設計と製作です。それに加えて、試作成形や小ロットの量産成形、金属部品の加工も行っています。金型というのは、製品を生み出すための「生産設備」です。その設備を製作し、実際に「金型の動作、問題ありませんね。こういう部品が出来ましたよ」という確認を社内ですぐにできるのが、当社の強みです。

金型という設備を作ると、お客様から「この金型で作る部品の周辺に必要なものも一緒に作ってほしい」と頼まれることが多く、その流れで周辺の部品加工も一定数手がけています。お客様にとっては、金型も部品も一社でまとめて依頼できる方が効率的です。別々の会社に頼むと、それぞれ特性が異なるため品質の統一が難しくなります。すべて同じ会社で同じ品質で製作できれば、お客様も管理しやすい。一貫して対応できることが、お客様にとって大きなメリットだと考えています。

二つの頭脳
真逆の思考が導く高精度な経営

入社してから7〜8年が経ちました。二人とも同じタイミングで入社しましたが、経歴は真逆です。長男の私は、昔からこの会社を意識して、医療機器の技術職や化学メーカーの営業を経験してから入りました。一方、弟は病院で理学療法士として勤めていて、全く継ぐつもりがなかったのに「意外と面白そうだ」と入社してきました。

私が直感的・感覚的に物事を捉えるタイプで、弟が論理的思考で考えるタイプです。兄弟だから意見が合うかというと、むしろ逆です。設計・加工・量産性など、多角的な視点を持つがゆえに、必ずどこかで意見が割れます。ただし、どちらかが折れるということはありません。

私たちが目指しているのは、「コナン精工として10年20年使われる前提での最適解」を導き出すことです。それが可能なのは、感情やパワーバランスで勝ち負けを決めない、兄弟の信頼関係があるからだと思っています。

同じ方向を見ているが、同じ景色は見ていない。このズレこそが、金型のリスクを減らします。この忖度なきブラッシュアップの姿勢が、金型製作だけでなく、経営判断の速さと組織としての安定感を生み、お客様への確実な価値提供につながっていると考えています。

その金型、誰が最後まで責任を持つのか

金型は一度作ったら終わりではありません。納品後、お客様のもとで何十万個、何百万個と製品を作り続け、10年、20年、場合によっては30年使い続ける金型も出てきます。だからこそ、金型の本当の価値は「納品時点」ではなく、10年後にまだ話が通じるかで決まると考えています。

製造業は特にコロナ禍以降、同業者や部品を作ってくれる協力会社さんでも、「跡継ぎはいないし、このタイミングで畳もうか」という企業は多くて。「作って終わり」でその後の面倒を見てもらえない——それはお客様にとってリスクになりかねません。

その点、当社は比較的平均年齢が若く、さらに私たち兄弟が事業を受け継いでいくことで、経営的な部分でも若返りが進んでいます。しかし当社の強みは、単に「若い会社」であることではありません。創業35年の実績を引き継いだ経営者が、「この先20年、同じ人間として責任を取り続ける会社」です。10年後、20年後も、同じ顔が対応する。困ったときに連絡すれば、状況を知っている人間がすぐに動く。それが、私たちがお客様と末永く伴走できる理由であり、選んでいただける理由だと考えています。

創業者 父から受け継ぐ、
ものづくりへのこだわりと信頼を築く対応力

創業当時から、父がずっと大切にしてきたのは、「良い品質のモノを作る」、「トラブルには120%で対応する」ということです。この二つは私たちも入社した時から強く意識しています。すぐ壊れて戻ってくる製品を作ってもお客様の信頼は得られません。とにかくしっかりした品質のものを作ることを徹底しています。

金型というのは、お客様のもとで試して、調整して、また戻ってきて……というやりとりを何度も重ねて完成するものです。だから、途中でトラブルが起きた時に、そこでどう対応するかで、メーカーとしての信頼性が問われます。トラブルは起きてしまったけれど、コナン精工はきっちり対応してくれる——そう思っていただければ、逆に信頼につながります。ピンチをチャンスに変えるという考え方です。

当社は30年以上金型を作り続けている会社ですので、金型を作る技術はもちろん、その前の加工技術も含めて、ノウハウが蓄積されています。この技術的な部分は、引き続きレベルを上げていきますし、新しいことにも挑戦していきます。特に「この加工ならコナン精工が得意だ」と認識されている強みは、今後もより強化していきたいと考えています。

時代に即した「かっこいい」ものづくり

自動車部品から、普段使っているペン、化粧品のパッケージまで、身の回りにあるあらゆるものに関われるのがこの仕事の大きな魅力です。
さらに、1億円級の機械を操り、頭に描いた形を自由に実現できる創造性や、自分たちの技術が世の中の多種多様な製品に役立っているという満足感が得られる会社だと思っています。

また、ものづくりの職場は「かっこよくない」というイメージを持たれがちですが、それは変えていきたいと考えています。弟とも話しているのですが、「女子高生がここで働きたい!」と思ってもらえるような会社にしていきたい。見た目だけでなく、そこで働く充実感やワクワク感も含めてです。

制服も先日一新しました。社員の仕事へのモチベーションが上がったり、やりがいを感じるスイッチを押せるような環境づくりも大切にしています。もちろん技術力が本質ですが、意識を高く保てることも、最高の製品を生み出す上で欠かせません。

これからは、若い世代の感覚やアイデアを取り入れて、常に進化し続ける会社にしていきたいと考えています。

金型製作のさらにその先へ。
コナン精工の終わりなき挑戦

金型メーカーとしては、目指すべき品質や、より高度な金型製作スキルを身につけるという課題は、正直いくらでもあります。お客様に「コナン精工にお願いしたい」と言っていただける存在に成長することは、永続的な目標です。

そして、いつかは金型だけでなく、自社製品を作って、製造メーカーとして世の中に直接「これ、いいな」と思っていただける製品を届けられるようになりたいと考えています。

これからも、コナン精工に任せれば間違いないと永続的な安心を感じていただけるよう、日々、新しい挑戦を続けていきます。

コナン精工へ
お気軽にご連絡ください

金型の設計・製作をご検討の方

LINEでお問い合わせ

ものづくりの仕事に興味がある方

LINEで採用エントリー
0299367100 お問い合わせ
事例/設備紹介 事例/設備紹介